浜田市地域おこし協力隊ブログ 郷土資料の実地視察【浜田市/小川 直城】 2025年10月14日 今回の活動8月末に浜田市上府町への視察を行いました。これは私が資料整理をする上で現地に行くことで理解を深めるための活動です。今回の視察地では旧上府村の痕跡探しを行いました。 今回の訪問地は、上府村時代にゆかりのある、①一ノ瀬橋、②広浜鉄道跡、③上府小学校跡、④安国寺です。橋や小学校は日頃からみかけるような光景ですが、まちで暮らすために必要なインフラであり、当時の人はどのような想いで建設したのか周辺の景色を見まわしながら考える機会となりました。特に広浜鉄道跡は、かつて浜田から広島にかけて着工されたものの、鉄道を引く前に開発が止められて未成として残ったもので、立ち入り禁止のエリアからは哀愁漂う空気を感じました。この路線は、上府村を横断しており今は道路に転用されているのをみると村の一大事業だったのだろうとも推測できました。また、安国寺は創建が1000年前と伝わる古刹で上府村の住民の方の信仰の下で今に伝わっているのだと知ることにもなり、資料だけでは分からない空気感や位置関係、痕跡などの探求ができました。 今後の展開今回の視察により、地域の様相を肌感覚として得られる機会になりましたので、これをもとに一層の資料整理に邁進していきます。現在私たちが進めている歴史資料の整理と公開への準備は、市民の方々に関心があってこそ保存と活用が進むものだと考えています。そのために今回のような現地に残る建物などを実際に確認し、目録作成時の資料説明で分かりやすい文章の作成に努めていきます。公開後も市民の方に関心を持たれるような説明をしていく必要があるとも思います。読者の皆様の地域にも学校建築や石碑などまちなかに残る史料があると思います。そうした歴史探索をされてみてはいかがでしょうか。